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80.筋トレマシンは初心者用??
2023-03-13
カテゴリ:運動
皆様こんにちは、こんばんわ!
明楽フィットネスクラブの藤井です!

第80回のコラムテーマは【筋トレマシンは初心者用??】と題してお話したいと思います。



気づけば早いものでもう卒業シーズンですね。
皆さんは今年こそ、なにか卒業したい!!と考えているものはありますか?
そういえばトレーナーをやっていてたまに耳にしますが「マシンを卒業してバーベルを…」なんて話。
 
なぜか昔からトレーニング中上級者の方はフリーウェイトエリアにいることが多く、
逆に初心者、初級者の方々はマシン利用率が高い、という傾向にあるようですが
そもそもその住み分けはどんな理由から生じているのでしょうか?
意外と気になるところだけど真相はよくわからない、そんなところを今回は解説していきましょう。
 
 
まずマシンとフリーウェイトの歴史… というか変遷を見ていきましょう。
 
正確なところは定かではありませんが、古代エジプトの壁画・石板などに重りのようなもの、
大きな石などを持ち上げたり、モノを投げるようなある種の競技として”身体を鍛える”という
記録が残っているとされています。
似たようなところでいくと”逸話”というレベルではありますが、古代ギリシャにいたミロという人が
毎日、仔牛を担いで歩くというトレーニングをしていたといわれており、そのミロは古代オリンピック
レスリング競技で6連覇したという記録もあるそうです。
 
器具としての歴史としては1900年初頭に現在のかたちに限りなく近いバーベルやダンベルが世に
出てきたといわれています。
一説によると、もとになったのは自動車などに使っていたタイヤや調整用の重りなどを
工具や部品と組み合わせて作られたものが最初という話も…
 
そして第二次世界大戦が終わりを迎えた1900年代中盤から、今度はスポーツ競技などに向けた
フィジカル強化を基盤として、様々なトレーニング法などが広まりだしそこから一気に器具も
進化期を迎えます。
1960年代後期に世界最初のマシンが登場してからアメリカとヨーロッパで一気にマシン製造の加速が
進み、スポーツ基盤としてではなく現在でも続いている”フィットネス”という分野が確立されたのです。
 
つまりどういうことかというと最初はバーベルやダンベルがあり、それを使ったトレーニングが主流で
そこから細分化されたツールとしてマシンに派生していった、ということになります。
そしてマシンが普及し、また進化する中で当然ではありますがフリーウェイトとマシンの差別化が起き
現在に至る、というわけなのです。
 
さらに言ってしまえば、マシンはフリーウェイトのデメリットをなるべく取り除くために開発された
といっても過言ではなく、これも当然のことながら双方にメリット、そしてデメリットが存在します。
フリーウェイトのメリットは、マシンにとってデメリットになる可能性があり、また逆に
マシンのメリットはフリーウェイトにとってのデメリットになり得る、ということです。
 
具体的にみていきましょう。
たとえば、フリーウェイトの大きなメリットといえば、”全身の”や”総合的な”身体の出力にあります。
バーベルでのスクワットであれば、バーベルを担ぐ肩や背中、脊柱、バランスをとる体幹、主たる
動作で使われる股関節や太ももの筋肉群。
すべてを総合的に使って、全身の出力でもってトレーニングしていきます。
しかし当然ながら、それだけ総合力が必要とされるため正しい動作(フォーム)の習得は非常に難しく
高重量で一歩間違えればケガ必至の難度の高いトレーニングでもあります。
胸を鍛えるベンチプレスも、単純に大胸筋だけでバーベルを押し上げているわけではなく肩・肩甲骨の
安定性、上腕三頭筋など肘の稼働に関わる筋肉群の強度、そしてスクワットと同様に体幹のチカラが
必要になるため、胸のトレーニングと言いつつも上半身はすべて導入する高度なトレーニングです。
やはりフォーム習得は容易とは言い難く、筆者が見てきた中でもベンチプレスを起因として肩や肘を
痛めた方も少なからずいらっしゃいます。
 
マシンで前述のふたつの対になるモノといえば、レッグプレスとチェストプレスでしょう。
レッグプレスはシートに座っておこなうため、背中や体幹の安定性はマシン側に大部分を任せています。
必要なのは股関節と膝関節の動作のみ、ということになり文面にしてみてもいかにスクワットと比べて
容易にトレーニングできるかがわかります。
チェストプレスも同様にシート、そして背もたれがあることにより体幹の安定や肩の位置取りは
ベンチプレスと比べても大幅に簡素化されています。
動作が簡単、ということは狙った筋肉に効かせやすい、ということにもつながります。
逆に言えば全身を総合的に、そして効率良く使うことはマシンではイメージしにくい、ということです。
 
 
というわけでタイトルの回収になりますが、筋トレマシンは確かに初心者の方に特に向いてはいます。
しかし中上級者がフリーウェイトしか使わない、とか初心者はダンベルとかは危ない!とかじゃなく
メリットもデメリットも知ったうえで、自分に合った、今の自分に必要な器具や種目を選択できる、
これこそがトレーニング上達にとって、もっとも重要でありもっとも大きな課題であると思うわけです。

それでは次回のコラムもお楽しみに!
 
Training Enriches Your Life♪
Written By MeirakuFitnessclub Fujii.
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