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15.1年の納め時
2021-12-06
カテゴリ:雑学
皆様こんにちは、こんばんわ!
明楽フィットネスクラブの藤井です!

第15回のコラムテーマは【1年の納め時】と題してお話したいと思います。



皆様『御事納め(おことおさめ)』というものを聞いたことはありますでしょうか?
 
『御事納め(おことおさめ)』は江戸時代まであった風習で、陰暦(今で言うところの旧暦)の
12月8日と2月8日がこの『御事納め』の日であったそうです。
 
東日本では12月8日に農事(農業)の1年のすべての終わりの日として、
また正月を迎えるにあたっての準備を開始する日として、ひとつの目安とされてきました。
 
2月8日はその逆として、農事を開始する日として農家にとってはいわゆる仕事始め、
の目安の日として使われてきました。
 
この12月8日と2月8日を合わせて『事八日(ことようか)』と言われています。
 
この『事八日』には≪お事汁(おことじる)≫を食べるのが習わしとされており、
1年の終わりを、また1年の始まりを無事に迎えられたこと、そして次の年やその年の無病息災を願って、
農作物の中でも栄養のあるものを食べて、英気を養う、とされてきました。
 
筆者の育った地元のお知り合いの農家様では日付こそ違ったような記憶ですが、その年の農業の仕事始めの日と
仕事納めの日には、この≪お事汁≫を食べており、子供の頃に一緒に食べさせて頂いた思い出があります。
 
この≪お事汁≫
現代の栄養学から見ても、実に見事なもので栄養バランスやエネルギー、褒めることばかりです。
 
≪お事汁≫の中身は、、、
 
・大根 ・にんじん ・里芋 ・小豆 ・ゴボウ ・こんにゃく
 
地域によって、多少の違いはあるようですが、主に根菜類を中心としたみそ汁です。
根菜類には食物繊維が多く含まれており、身体の中、内臓の環境をより良く保ってくれます。
また里芋や小豆には良質な糖質が、にんじんやゴボウにはビタミンやミネラルが豊富に含まれています。
みそ汁にすることによって、栄養素や繊維を無駄にすることなく、また余分な脂質なども増えず、
過不足なくバランス良く摂取できることも良い点です。
 
こうした昔の風習や、食文化が欠けていってしまう近代では特に子供のこれからの成長や健康にとって
とてもモッタイナイことでもあると感じます。
 
今一度、温故知新の思いで、古いものを失うのではなく古いものを深く理解しながら、新しいモノと
融合させていけるような食文化が出来てくることを強く願います。
 
ちなみに筆者は子供の頃、その≪お事汁≫を御馳走いただいた際の記憶では、
「なんで豚肉、入ってないの?  豚汁じゃないの?」
という傲慢な気持ちでした(笑) 少しばかり反省しています。。。

それでは次回のコラムもお楽しみに!
 
Training Enriches Your Life♪
Written By MeirakuFitnessclub Fujii.
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