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16.日本人の"危ない(?)"食文化
2021-12-13
カテゴリ:栄養
皆様こんにちは、こんばんわ!
明楽フィットネスクラブの藤井です!

第16回のコラムテーマは【日本人の"危ない(?)食文化"】と題してお話したいと思います。



数年前(2018年)にアメリカのスーパーマーケットなどで一時的にではありましたが一斉に店頭から
消え去ってしまった食品を皆様はご存知でしょうか?
 
日本のスーパーではいろんな企業からいろんな種類が販売されていて、皆様の朝の食卓にもしかしたら
欠かせないかもしれない、アレです。
 
それは『マーガリン』です。
 
近代日本の朝食文化の二大巨頭の一角を担うパン食にあってもはや無くてはならない存在となったマーガリン。
 
これがアメリカをはじめ、ヨーロッパなどのいわゆる欧米諸国では禁止されていたり、販売や飲食店での提供に
関して厳しい規制がかけられていることをご存知の方は意外と少ないのではないでしょうか?

なぜそのようなことになっているか、というとマーガリンに含まれる「トランス脂肪酸」が問題視されたからなのです。
 
トランス脂肪酸とは、簡単に言ってしまうと“化学的に生成された脂肪成分”です。
 
マーガリンの原料は主に植物油です。
しかし植物油は常温では液体であるため、水素添加という化学処理で固体化させ、油脂以外の塩分やビタミン類などと
合成させて出来上がったものがマーガリンとなるわけです。
 
牛乳成分を主として、乳脂肪分を固体化したバターとの違いはそうした主成分や生成方法の違いにあります。
トランス脂肪酸の分子構造がプラスチックのそれと酷似していることから“プラスチック脂”などと呼ばれたりもするそうです。
 
このトランス脂肪酸を摂り込みすぎると悪玉コレステロール(LDL)を増やし、善玉コレステロール(HDL)を減らしてしまい
動脈硬化、心臓病、アレルギー症に対する免疫低下、認知症リスク増加、細胞の老化促進、ガンリスク増加、などなど
様々な身体への脅威の原因となり得るという研究データが数多く出ています。
 
特に肥満やそれに伴う生活習慣病が社会問題となっているアメリカなどの欧米諸国では1日の中で脂質を多く摂取し、
かつその脂質の中にこのトランス脂肪酸が多く含まれることが大きな問題となっていたのです。
 
では、日本は? というと、、、
 
実は欧米諸国と比べ“今のところ”はこのトランス脂肪酸の1日の摂取量はそこまで多くないため、
大々的な規制はまだ、かけられていないという現状なのです。
 
しかし今後、日本が今までと同じように食文化も社会文化も欧米諸国のあとを辿るようなままであった場合、
もちろん近い将来、トランス脂肪酸を含むマーガリンやその他食品への規制が話題となり、そして現在の生活習慣病の患者様や
その予備軍の方々の増加傾向は歯止めがきかなくなっていることでしょう。
 
もちろんマーガリンだけでなく、その他の食品にもトランス脂肪酸は含まれていますので、
できることなら意識して摂取を避ける方向で皆様の意識が向くことを願うばかりです。

※2021年現在、欧米ではトランス脂肪酸の規制の範囲内で製造されたマーガリンなどが復活・販売されているようです
 
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≪トランス脂肪酸の含有量が多い食品≫
(100g中の含有率 ※商品により異なる)
 
・ショートニング  / 約13%
・マーガリン    / 約8~10%
・パイ、クッキー類 / 約2~5%
・マヨネーズ    / 約1~3%
 
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それでは次回のコラムもお楽しみに!
 
Training Enriches Your Life♪
Written By MeirakuFitnessclub Fujii.
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