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51.筋トレを科学する(分割法)
2022-08-15
カテゴリ:運動
皆様こんにちは、こんばんわ!
明楽フィットネスクラブの藤井です!

第51回のコラムテーマは【筋トレを科学する:分割法編】と題してお話したいと思います。



読者の皆様はどのようにトレーニングをおこなっていますか?
有酸素のみ? 筋トレのみ? 1日で全部? 1日で上半身だけ、次の日に下半身だけ?
健康増進やシェイプアップのみが目的の場合は1部位に対して1種目や2種目ほどで
1ワークアウト(1回のトレーニング)で全身を満遍なく使う、という方も多いと思います。
 
しかし、筋肉を力強くそしてキレのあるカタチにしたいのであればやはり1部位に対し複数種目で
強く深く刺激を与えてあげるべきでしょう。
そのためにも分割法というトレーニングルーティンをオススメします。
これは簡単にいうと1日のトレーニングの中で全身満遍なくやるのではなく、対象の部位を絞って
そのぶん1部位に対して複数種目をおこない、数日~1週間で全身のトレーニングが一周する、
というような技法のことを分割法と呼びます。
※逆に1日で全身満遍なくトレーニングする方法は全身法と呼ばれる
 
分割法にも様々なスタイルがありますが、今回はその説明は割愛させて頂くとして…
”筋肉をつける” ”強くする”ということであれば是非ともこの分割法を駆使して頂きたいところです。
 
さてここからが今回の本題になりますが、なぜ同じ部位に何種目も行う必要があるのか?
そこのところを”科学的に”ひも解いていき、皆様のトレーニングにお役立ていただこうと思います。
 
 
理由①:刺激のマンネリ化が起きにくい
 
たとえば胸トレの日にベンチプレスのみ10セットおこなった場合、適正な強度やレップ数(連続回数)、
正しいフォームでおこなえればやり始める前と比較すればある程度、胸も力強く成長するでしょう。
しかし1ヶ月、3ヶ月、半年、1年、と続けていくうちに身体や脳がその動作や刺激に慣れてしまい
“強い”刺激にはならなくなってきます。
筋肉が強く大きくなるのは、身体や筋肉に対して”刺激”が与えられたことに対し”順応”しようとする
反応なわけなので、できるだけ身体や筋肉には”新鮮”であることが望ましいと言えます。
そう考えると1種目のみを延々とやるのと、同じ部位をいろんな種目を駆使するやり方と比べると
身体や筋肉に対して慣れが起きるのはどちらが早そうか一目瞭然ですよね。
 
 
理由②:複数種目それぞれのメリットを最大化しやすい
 
みんな大好き、バーベルベンチプレス。
この種目が胸以外の筋肉も使っているというのは、皆さんご存知かと思います。
いわゆる多関節種目と呼ばれる分類になり、動作の中で[肩関節]と[肘関節]が連動して作用しています。
骨格にもよるでしょうが、研究データ上では重量が上がれば上がるほど胸への刺激よりも
腕や肩にかかる刺激が強くなり、胸への刺激を最大化するのが難しい種目、とも言われます。
苦手な人が多い印象、ダンベルフライ。
この種目は分類上は単関節種目(やり方によっては多少は肘関節も作用する)になり胸の厚みを作るのに
とても重要とされています。
特筆すべきは胸の主たる筋肉の大胸筋を効率よくストレッチ(伸び)をかけられること。
筋肥大(筋肉を強く大きく)させるためには、このストレッチをいかに活かせるかも大切です。
こうした種目ごとの特徴・メリットを活かそうと思うと、全身法ですべての部位を1日でおこなうには
いかんせん時間と体力が膨大になってしまうため、分割法にすることが大きな利点になります。
 
 
理由③:時短かつ集中力が保持しやすい
 
前述のとおり、全身法で各部位を複数種目で複数セットしっかりやり込んだ場合、時間と体力が
膨大にかかってしまう可能性が高いです。
分割法ではその日におこなう部位を絞ることによって、単純に時間短縮になること、また時間が短いと
いうことは集中力も保ちやすい、というメリットが挙げられます。
分割の仕方にもよりますが、1部位に対し5種目×3セットずつおこなったとしても概算ですが
1時間を超えることはまずないでしょう。 ※片側種目などが入ると超えてしまうかも...
集中力、という部分について、例として全身法の場合をイメージしてみましょう。
たとえば最初におこなう種目をスクワットにしたとしましょう。
次にベンチプレス、その次に懸垂、その次にダンベルショルダープレス、、、
しっかり3セットずつ追い込んでいたとしたら、おそらくショルダープレスあたりではもうヘロヘロ...
になっていても全然おかしくないでしょう。
となると後半に扱う種目やその対象の部位への刺激はそれなりに弱くなってしまうのも必然ですね。
 
 
細かいことを言えば、もっとたくさんの利点や、逆に注意点なども書ききれないほどありますが
トレーニングレベルを一定以上まで高めようと思うときには、いずれは分割法、という選択も
ある意味では当然行き着くところなのかもしれません。

それでは次回のコラムもお楽しみに!
 
Training Enriches Your Life♪
Written By MeirakuFitnessclub Fujii.
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